法輪功のカナダ女性、ミスワールド大会に送り込み失敗

中国海南島で開催される『ミスワールド世界大会』に、
ミスカナダの中国系女性が入国ビザを拒否された、と騒が
れている。彼女は中国での非合法新興宗教『法輪功』を擁
護しているというのだ。
　　　（朝日からの関連記事）
　１２月に中国・海南島で開かれるミスコンテストの世界
大会「ミス・ワールド」のカナダ代表に選ばれた中国出身
の女優のアナスタシア・リンさん（２５）が中国に入国で
きなくなっている。報道によると、主催者側から招待状が
届かなかったリンさんは、香港経由で海南島に向かおうと
した。しかし、中国がビザを発給していないため、乗り継
ぎを断られた。リンさんは７月に米国議会の公聴会で、中
国政府が「邪教」として厳しく取り締まる非合法の気功集
団「法輪功」に言及し、中国の人権状況について批判して
いた。
　　　　（引用終わり）
　もちろんカナダはアメリカと一体になって中国の『人権
問題』を批判しつづけている。カナダがリンさんをミスカ
ナダに選んだこともそのような政治的意図がありありだ。
　第一、年齢がおかしい。歴代ミスワールドは２２歳、２
３歳なのだ。リンさんの２５歳は不自然だ。例えばこの６
年間、ミスワールドに選ばれたのは
　２０１４年　ロレーヌ　ストラウス　　２２歳
　２０１３年　ミーガン　ヤン　　２３歳
　２０１２年　ユー　ベニクシア　　２３歳
　２０１１年　サルコス　コレメナシス　２２歳
　このことから分かるようにカナダのミスワールド選考は
法輪功といういかがわしい新興宗教に肩入れして、アメリ
カ議会の公聴会に出て、反中国キャンペーンをする女性を
意図的に選んで、中国海南島での世界大会に送りこもう
としたのだ。穏健なカナダも、なかなかやるなあ。
　たしかにカナダバンクーバーにも法輪功がある。空港か
らダウンタウンに向かう幹線道路のわきに、いかがわしい
テントまがいの掘立小屋にたむろして『布教』している集
団だ。しかし、このような布教は見向きもされない。これ
までこの場所を幾度も通ったが、だれひとり、彼らの相手
になっているのを見かけたことがない。
　つまり法輪功などカナダでもすっかり無視されバカにさ
れているのだ。それが、反中国のテーマになる、と思えば
ミス　ワールド代表に選ぶ、ご都合主義。
　中国共産党のとんでもない 誤りは繰り返し批判してきた。
それでもただ一つ正しい施策は法輪功弾圧である。

当ブログ、『脅迫コメント』の類のコメント投稿

投稿されたコメントに対して『死ね』『殺すぞ』『生かしておか
ないぞ』とか、脅迫まがいのコメントが投稿されてきます。そ
の都度削除しますが、掲載されてしまう場合があります。
四六時中コメント管理に目を通し続けることが出来ないか
らです。今後とも、このような脅迫まがいのコメントが続く
ようなら、私は当ブログを閉鎖します。

古館伊知郎頑張れ、『戦争もテロ』とはそのとうり！

テレビ朝日『報道ステーション』で古館伊知郎は、フラ
ンスなどのイスラム国（ＩＳ）の空爆、無差別誤爆も一種
のテロだ、と発言して大騒ぎになっている。古館よ、よく
ぞ言ってくれた！
　　　（以下引用 ）
　「一方で有志連合のアメリカのロシアの、あるいは、ヨ
ーロッパの一部、フランスも含まれますが誤爆によって無
辜の民が殺される。結婚式の車列にドローンによって無人
機から爆弾が投下されて、皆殺しの目に遭う。これも、反
対側から見ると、テロですよね」
　　　　　（引用終わり）
　このような考えはすでに本ブログ　１１月１９日に述べ
たことと同じである。いかなる理由があろうと、他国を、
空爆、無差別爆撃をして人を殺すことは悪である。政治的
理由で一般市民を殺戮することはテロである。したがって
フランスをはじめ、アメリカ、ロシアの空爆で人を殺すこ
とはテロである。
　古館伊知郎よ、よくぞ言ってくれた！右翼を中心とした
やからの、非論理的、反ヒューマニズム的批判にくじける
な。テレビ朝日もこれしきのことで弱腰のブザマの体にな
るな。
　古館伊知郎はクイズ番組『ＮＨＫ日本人の質問』以来の
知り合いである。頑張れ。古館伊知郎は頭の回転がよく、
しゃべりも正確でなめらかである。しかし、彼がテレビ朝
日『報道ステーション』に抜擢されたとき、私はこの番組
は『頭と舌がなめらか』なだけではつとまらないぞ、と危
惧した。
　なにしろ彼はもともとスポーツ中継からのし上がったア
ナウンサーである。報道番組は大丈夫なのか。『政治的に
中立な報道』などあり得ない。メインキャスターにはしっ
かりしたイデオロギー、つまり政治哲学が必要なのだ。ス
ポーツ中継とは違うのだ。大丈夫なのか。
　最初の数年は、政治的には鳴かず飛ばずだった。つまり
この間、報道ステーションは毒にも薬にもならない、つま
らないものであった。ああ、やっぱり、私の危惧したとう
りだった、と思ったものだ。
　しかし、彼はやはりアタマが良かった。毎日、毎日、政
治や社会のニュースで、徐々に鍛えられてきたのだ。それ
があってか、ここ数年の彼の言動、論評はするどくなって
きた。伝えるべき真実は何か、を的確に判断するようになっ
てきたのだ。
　古館伊知郎よ、頑張れ、今こそ報道ステーションの真価
を発揮するときなのだ。そして古館伊知郎の真価も。　　
　　

日中韓、憎しみの連鎖、すべて日本軍国主義に由来

１１月も始まったばかり、話題は日、中、韓の３か国会
議が中心だった。しかしこの『東アジア３か国首脳会議』
は何も中身のない、まったく無駄な会議であった。ろくな
合意文書もなく、共同記者会見もあったのか、なかったの
か。
　一体このような無駄な会合を何故やったのか？その大き
な戦略はこの発展したアジア３か国がヨーロッパ連合、ア
メリカカナダ同盟と対抗してアジア共同体の夢があるから
だ。ながくヨーロッパ系白人の世界支配が続いたが、アジ
アの実力を世界に誇示したいとの発想だ。
　しかしアジア３か国共同体の夢は単なる絵に描いた餅に
過ぎない。この３か国は、ともに新自由主義経済体制をと
るが、実際には民族的な憎しみは他のどの国よりひどいも
のだからだ。
　それはたとえばこの３か国の世論調査の結果を見れば明
らかである。中国人の５０％が日本嫌い、韓国人の８５％
が日本へ憎しみ、と出る。これを見た日本人もまた、それ
ぞれの国が『嫌い』と答える。
　もちろん日本は韓中に対して植民地侵略戦争をやり、数
々の非人道的な支配をやったからだ。しかも、中国の指導
者も韓国の指導者も、その理不尽で非人道的な日本と死を
賭して戦って、今日の平和を勝ち取った一連の指導者の側
に位置すると思い込み、そのように宣伝する。
　つまり韓中の指導者にとって、日本を敵視し、糾弾すれ
ばするほど国民からの支持が得られ、政権維持がやさしく
なる。だからこれからも中韓の指導者たちは永遠に日本糾
弾を続けるだろう。
　それならヨーロッパはどうか。たとえばフランスとドイ
ツ。ドイツのファッシズムと命を掛けて闘ったフランス人
はドイツ嫌い、ドイツ糾弾はやらないのか。トンデモナイ。
いまやドイツとフランスはＥＵの根幹をなし、もっとも親
密な国になっているではないか。
　なにがちがうのか？それは今のドイツ政権はヒトラーファッ
シズムと『戦った戦友』という位置づけなのだ。現ドイツ
首相メルケルは東ドイツ時代共産党員(ドイツ社会主義統一党）
であり、ヒトラーファッシズムと闘った側にいたのだ。一
方、日本の歴代指導者たちは日本軍国主義のがわにあり続
けているではないか。
　そのことは安部総理はじめ歴代自民党指導者は嬉々とし
て靖国神社を参拝することで証明される。ドイツのメルケ
ル首相がヒトラーの墓を詣でたならばＥＵは壊滅する。だ
からそもそも日、中、韓の東アジア同盟などあり得ない話
なのだ。

障害児 を産むな、は差別発言、県教育委員にあるまじき暴言

１１月１９日から２０日の朝日新聞は茨城県教育委員会
の長谷川智恵子委員のとんでもない悪質な発言を報じてい
る。
　　　　（以下引用）
茨城県教育委員の長谷川智恵子氏（７１）が１８日に
開かれた県総合教育会議の席上、障害児らが通う特別支援
学校を視察した経験を話すなかで、「妊娠初期にもっと
（障害の有無が）わかるようにできないのか」「茨城県で
は減らしていける方向になったらいい」などと発言したこ
とについて、長谷川氏は１９日、撤回するとのコメントを
発表した。
　　　　　　　　（引用終わり）
　この発言は『障害児を産むな』、『障害児は困る』『障
害児を産まないよう堕胎しろ』という人権無視のとんでな
い発言である。しかも県の教育委員だからなおさらその人
権無視は重大である。
　これは障害児を持つ家庭を侮辱、差別するし、それより
も障害児の人権にかかわることである。障害を持つひとで
もその障害を乗り越えて障害を持たない人たち以上に社会
的、文化的成果を生み出している人が多いことを忘れては
いけない。
　とてつもない美術の才能を発揮する人、音楽の分野で活
躍するひと、ノーベル賞も受賞するほどの天才物理学者な
どなど。枚挙にいとまがない。私の知人でも目が不自由で
もＩＴ関連のベンチャーを立ち上げ、優れたソフト開発に
成功している。
　県の教育委員ならばその地方の教育行政のトップであり、
その地方の知的指導者であるはずだ。それがこのように障
害者を蔑視し、差別的発言をするなどもっての他だ。それ
だけでない。このようなオソマツな教育委員を任命した県
知事にも大きな責任がある。
　行政のすべきことは障害児生めなくすることではなく、
生まれた障害者を、完璧に支援することだ。本末転倒の議
論は発達した社会や政治風土になじまない。

さあ、冬が来る、そして春が来る、ついでにＰＭ２．５まで。中国７千人/日死亡

ＡＰ通信が、米カリフォルニア大バークリー校の研究結果
として伝えたところによると、中国のＰＭ２．５などの大
気汚染によって１日７０００人が死亡している、という。
（研究結果は近く、米科学誌に掲載される予定）同校の研
究チームはまた、中国では年間約１６０万人が、大気汚染
を原因とする心臓や肺の疾患、脳卒中で死亡しているとい
う。これは世界保健機関（ＷＨＯ）が２０１４年に発表し
た報告書でも認めているのだ。
　とくに大気汚染がひどいのはこれから冬、春先にかけて
である。大陸の高気圧によって北西からの風が大気汚染物
質を中国大都会の住民にまで運ぶ。それどころかこの大気
汚染は黄海を超えて、韓国、とくにソウルまで達する。カ
リフォルニア大の研究に従えば、この冬、春の『大気汚染
シーズン』にはソウルは『毒ガス』をまともに受けること
になる。
　この影響でソウル市民は一冬に、一体何人が死亡するの
か。残念ながらカリフォルニア大の研究結果はない。しか
し、たとえばソウル大学は研究しているはずだ。遠くアメ
リカ　カリフォルニアで研究しているのだから、まともに
ＰＭ２．５を浴びているソウル大が研究、測定をやってい
ないはずはない。しかし、韓国の大学、医療機関、関係機
関の発表はない。
　中韓大統領に合意した『兄弟の関係』に水を差すことが
出来ないのか。兄弟の関係はヒトの命まで犠牲にするのか。

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悲惨なパリの殺戮、フランスの不幸な過去を引きずる

朝日新聞１７日の報道によればフランスはシリアの
戦闘を拡大するため、憲法改正までする、という。
　　　（以下引用）
　仏大統領、ＩＳ打倒を宣言　ベルサイユ宮殿で異例の演説
パリ＝神田大介、ブリュッセル＝吉田美智子2015年11月17日03時10分

フランスのオランド大統領は１６日演説し、パリで１３日
に起きた同時多発テロ事件は「シリアで計画し、ベルギー
で組織され、フランスで実行された」と述べた。フランス
は事件後初めて、過激派組織「イスラム国」（ＩＳ）が首
都と称するシリア北部ラッカを空爆し、ＩＳへの攻撃を強
めた。警察はイスラム過激派の拠点などを一斉に捜索。事
態はＩＳとの全面対決の様相を呈している。
　オランド氏の演説は、ベルサイユ宮殿に上下両院の全議
員を招く異例の形式で、党派の違いを超えてフランスが団
結し、テロに立ち向かう姿勢を示した。「ＩＳはフランス
だけでなく世界中の国々を攻撃してきた。我々はＩＳを倒
さなければならない」と強調。テロ対策で憲法を改正し、
国家非常事態宣言の３カ月延長、シリアでの攻撃を集中的
に進めるとした。
　　　（引用終わり）
　ベルサイユ宮殿で大統領の演説とは恐れ入った。日本の
首相が伊勢神宮で議会を開催して憲法改正を宣言したよう
なものである。フランスは今後総力をあげ、シリア戦争に
向かうという決意だ。フランスは、アメリカもやらない地
上軍の侵攻も考えている。そのための憲法改正か？フラン
スの右傾化が心配である。
　何故そこまでフランスはシリアに関与するのか？それは
シリアはフランスの植民地だったからだ。ウィキベディア
に言う。

　1920年7月24日 - フランス・シリア戦争でフランスが占領
フランス委任統治領シリア
1920年8月10日 - セーヴル条約によりフランスの委任統治
領（1920年-1946年）となる
1936年9月 - フランス・シリア独立条約（英語版）交渉で
フランスが批准を拒否。
1946年 - シリア共和国（英語版）としてフランスより独
立[3]。同年、自治権を求めるアラウィー派の反乱が起きる
が、政府により鎮圧。

　一般にイギリスやフランスの旧植民地は植民地から独立を
達成した今日でも、『植民地支配』『植民地関与』からは
独立していない。経済的、文化的関与はもちろんのこと、
政治的支配でも陰に陽に関与している。あるいは関与した
がる。
　フランスのシリア関与は中でも異常である。それは上に
述べたフランスーシリア関係の歴史をみれば納得できる。
『自由と民主主義の権化』の顔とは裏腹に、フランスの海
外植民地支配のウラの姿がシリア戦争でかいま見られる。
　アメリカはイスラエルを守るため、フランス、イギリス
は旧植民地の関与を維持するため、海外の国家に戦争を仕
掛ける。その代償がテロの脅威だ。他国に戦争を仕掛けな
い国はテロに見舞われない。ドイツ、北欧、日本など、直
接テロの攻撃は受けなかったし、今後も、他の国に戦争を
仕掛けなければテロの脅威はない。
　テロが嫌ならば、他国に戦争を仕掛けないことだ。その
国の政治がいくら悪であっても、それを変えるのはその国
の国民だ。北朝鮮や韓国の政治がいくら気に食わないと言っ
ても、朝鮮半島に軍事進攻などもっての外。旧植民地は悪
夢のほか、何ものでもない。

TPP合意、もう一つの素顔、中国排除の論理構造

ＴＰＰ合意の内容は複雑で、長文の（英文２００ページ
以上？）文章である。したがってその前文を読むことは出
来なかったが、要約したものは手に入る。これを読めば、
ＴＰＰ合意で、日米がめざしたものがはっきりと見てとれ
る。
　それは一口で言えば中国締め出しである。マスコミは貿
易の自由化と非関税障壁の撤廃という経済、商取引につい
ての激しいやりとりのみを取り上げてきたが、実は、この
合意文書には中国を排除する取り決めが隠されているのだ。
　それらを列挙すると、強制労働の禁止、厳しい環境保護、
女性の差別、民族差別の禁止、賄賂の禁止、独立企業にた
いする政府、官公庁の不当な介入の禁止、金融機関の共通
法的規制などなど。
　どの項目をとっても中国の政治、経済の現実に真っ向か
ら反するではないか。農民、農民戸籍の者に対する公共工
事への強制動員、少数民族の労働徴用、悪化の一途をたど
る中国の大気汚染、PM2.5,ＣＯ２排出、目に余る共産党幹
部、地方幹部に対する賄賂、単なる賄賂どころか裏金とし
ての仕切り金、放置されているシャドーバンクはもとより、
まったく法の及ばない地下銀行の横行、などなど。すべて
ＴＰＰで禁止の対象となる。
　『禁止の対象』どころか、始めから中国共産党政権を排
除するＴＰＰ合意文書である。つまりＴＰＰは中国を排除
するために作られたことが分かる。さあ、それではこのＴ
ＰＰに背を向けた韓国はどうする？！
　北朝鮮から北と中国双方の合意で中国に送られている北
の労働者徴用を韓国はどうする？！冬から春先にかけて、
ソウル周辺にまで到達するＰＭ２．５の汚染はどうする？
中国共産党幹部にとりつき、賄賂の限りをつくしている韓
国企業をどうする？！地下銀行の上得意先の韓国業者はど
うする？！
　韓国と中国は『兄弟の関係』どころか、ＴＰＰから排除
される兄弟となったのだ。
--

私の好きな韓国よ、先進国の夢からますます遠ざかる

　韓国と中国の関係はもはや名実ともに『兄弟の関係』
（習、朴首脳会談談話）になった。つまり韓国は中国によっ
て『併合』されたとも言える。韓国はこのことによって三
つの大きな利得を得た、と思い込んでいる。
　一つはいわずもがな。北朝鮮の併合の保障である。北朝
鮮の併合は中国の支援なくして実現することはないからだ。
　二つ目はお金もうけ。つまり中韓貿易の優遇（ＦＴＡ）
である。もはや韓国の総輸出額は中国が３０％を越し、日
本、アメリカ、ヨーロッパなどへの輸出額に比べて群を抜
いている。
　三つ目は大陸国家の一部としての国際的地位の向上であ
る。アメリカとの同盟は遠く海を隔てているが、中国は
『地続き』（北朝鮮を併合して）であり、この地続きはヨー
ロッパまで続いている。
　つまり韓国はアメリカ、日本との同盟関係を捨て、北朝
鮮を含めて中国との同盟を選んだのだ。このことはアメリ
カ政府もアメリカ国民もすでに十分感づいている。このこ
とを反映して、アメリカは最近韓国の軍用機開発に技術移
転をかたくなに拒んだのだ。
　それに加えて、肝心の韓国国民もこのような『中韓兄弟
関係』を認識し、不安げに見守っている。とくに韓国のマ
スコミの論調はそのことをあからさまに表現している。
　韓国の、このような決断は、はたして成功するか、失敗
するか、これが『見もの』である。大きな失敗と言わない
までも、これまでの、中国との兄弟の関係での、中国から
の利得は過大評価である。
　すでにこのブログで述べたことだが、韓国がいくら中国
に寄り添っても、中国が北の牙城、金一族を暗殺してくれ
るはずはない。このような暗殺でしか、北を併合する道は
ない。中国は周辺の混乱による経済的、軍事的負担を追う
ことはない。したがって北朝鮮併合の夢は中国との兄弟の
関係によって実現されることはない。
　中国との貿易も今や風前の灯である。たとえば最近の中
国への中間財の輸出は５０％近く落ち込んでいる。完成品
の輸出もお先真っ暗。電気製品、自動車、化学製品などは
すでに中国の製品の質が向上して韓国製品と競合して、輸
出は今年度、すでに１５％も落ち込んでいる。
　残るは『大陸関係』である。これはいわば実利というよ
り『夢』の類だから、失敗も成功もない。中国西部やチベッ
トの異民族国家が、『ヨーロッパの中心』というロマンチッ
クな夢を持っても、漢民族の支配はきびしく、民族闘争は
激しい。
　そこで再び問う。『韓国よ、どこへ行く』と。
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本当の『バカ田大学』、ここにあり

　１１月７日夕方、早稲田大学理工学部物理、応用物理の
クラス会に呼ばれて、大学近くのそばやに出かけた。車の
駐車場を探していたら、警官に止められた。なんでも『お
祭り』があるという。
　その直後だった。夕暮れの道路に、はっきりと男たちの
『裸おどり』を見てしまった。気温１４度Ｃというのに、
この男たち、なんとフンドシ一つの丸裸。しかも赤いフン
ドシ。
　警官が２名、近寄った。この男たちを捕まえるため、と
思ったが、交通整理のためだった。つまり、警察は黙認だっ
た。その後からは大勢の女の子たちが上半身もあらわに踊
りながら手を振ってくれた。三味線の集団、つづいて太鼓
集団。
　いくら東京下町の祭り好きでも、こんな奇妙な祭りなど
見たことも聞いたこともない。この『きちがい祭り』は一
体何だ？！
　すぐ分かったことはこれは早稲田大学の大学祭だったこ
とだ。ああ、恥ずかしい。前回、『バカ田大学』のことを
書いたこともあって、なお恥ずかしい。老いぼれでも私は
この大学の名誉教授ではないか。すぐ飛んで行ってこの裸
おどりを中止させたくなった。
　しかし、さらに見たくないモノを見てしまった。この狭い
『早稲田大学図書館通り』の沿道におびただしい女の子た
ちの見物人の山。彼女たちは皆若く高校生たちのようだっ
た。
　１９７０年、私が東大工学部の講師から早稲田大学理工
学部助教授に赴任したころ、この図書館通りはデモと炎瓶
で燃えていた。反安保闘争のさ中であった。あれからたっ
た４５年！今、裸おどりの天国に変わった。
　そんな昔でなくとも私が退職したたった１２年前、大学
祭を革マルが牛耳っていたころ、このあたりは革マルと反
革マルのデモ合戦とアジビラの舞い乱れていた。大学はそ
の革マルを大学祭から追い出し、『早稲田祭の正常化』に
成功した。
　しかし、その正常化のあげくがこの裸おどりだった。私
はこのブログでも報告したとおり、ほんの１週間前、大阪
大学の大学祭に招かれて講演した。その大学祭は整然と、
知的なものだった。それに比べてこのバカ田祭は何だ！
　早稲田大学は一風変わっている。常軌をいっしていると
ころが面白いのだ。だから私は早稲田大学が大好きだ。一
風変わっていても、常軌をいっしていても、そこに社会風
刺があり、政権政治への反抗があるからだ。それが微塵も
感じられない裸おどり。
　単にグロテスクで愚劣で下品なフンドシ踊り。こんな
早稲田祭なら、もとの革マル祭のほうがまだマシだ。