重力波観測成功、人類の長年の夢
11日のアメリカCNNニュースによると、アメリカの
マサチューセッツ大学などが参加する国際共同重力波観測
施設 LIGO(ライゴ)でついに重力波の観測に成功した。
ノーベル物理学賞受賞間違いなし、の快挙である。しかし、
この快挙はこれまでの物理学の新発見とはいささか異なる。
実は重力波が存在することはアインシュタインの一般相
対論以前から想像されていたのだ。この意味でマスメディ
アが『アインシュタインの一般相対性理論で予言されてい
た重力波』というのは多少言い過ぎである。その証拠にた
とえば一般相対性理論がまだ半信半疑であった1955年
ごろから、すでに東大では重力波観測の研究がなされてい
たのだ。
もちろん、超新星爆発やブラックホールの衝突でどのよ
うな重力が放出されるのかという定量的計算は一般相対性
理論によって初めて出来ることになった。そしてそれを観
測するのに、どれだけの精度の、どのような観測装置を作
らねばならないかも一般相対論の計算なくしては出来ない
ことだった。
この計算によって、たとえわれわれの銀河でブラックホー
ルの衝突が起こりそこから重力波の放出が起こり、そのた
め地球の重力に変化が起こって地球上の物体が移動しても
、その移動距離は1オングストローム(原子の大きさ程度)
である。こんなわずかな距離の移動をどうやって測定する
のか?それが物理学最先端の国際競争となっていた。
事実1955年ころの東大の重力波観測プロジェクトの
伝統を引き継いで日本でも共同観測施設KAGRAが建設
されつつある。これが観測に入るのは今年末か来年である
からアメリカに遅れをとったことになる。しかし、だから
といって日本の施設が無用のものではない。まずアメリカ
の観測の追試が重要だ。
それだけではなく、今後、重力波観測が確定すれば新た
な『重力波天文学』の幕開けとなる。その中心になるのが
アメリカと日本の観測施設だ。
--
マサチューセッツ大学などが参加する国際共同重力波観測
施設 LIGO(ライゴ)でついに重力波の観測に成功した。
ノーベル物理学賞受賞間違いなし、の快挙である。しかし、
この快挙はこれまでの物理学の新発見とはいささか異なる。
実は重力波が存在することはアインシュタインの一般相
対論以前から想像されていたのだ。この意味でマスメディ
アが『アインシュタインの一般相対性理論で予言されてい
た重力波』というのは多少言い過ぎである。その証拠にた
とえば一般相対性理論がまだ半信半疑であった1955年
ごろから、すでに東大では重力波観測の研究がなされてい
たのだ。
もちろん、超新星爆発やブラックホールの衝突でどのよ
うな重力が放出されるのかという定量的計算は一般相対性
理論によって初めて出来ることになった。そしてそれを観
測するのに、どれだけの精度の、どのような観測装置を作
らねばならないかも一般相対論の計算なくしては出来ない
ことだった。
この計算によって、たとえわれわれの銀河でブラックホー
ルの衝突が起こりそこから重力波の放出が起こり、そのた
め地球の重力に変化が起こって地球上の物体が移動しても
、その移動距離は1オングストローム(原子の大きさ程度)
である。こんなわずかな距離の移動をどうやって測定する
のか?それが物理学最先端の国際競争となっていた。
事実1955年ころの東大の重力波観測プロジェクトの
伝統を引き継いで日本でも共同観測施設KAGRAが建設
されつつある。これが観測に入るのは今年末か来年である
からアメリカに遅れをとったことになる。しかし、だから
といって日本の施設が無用のものではない。まずアメリカ
の観測の追試が重要だ。
それだけではなく、今後、重力波観測が確定すれば新た
な『重力波天文学』の幕開けとなる。その中心になるのが
アメリカと日本の観測施設だ。
--
スポンサーサイト