中国共産党政権の堕落、目に余るひどさ

　いくら何でも中国共産党の政策はひどすぎて唖然とする。
その最たるものが農民戸籍の問題。およそ７０％もの農民
は都市住民の戸籍と差別された農民戸籍を与えられ、都市
部への移動、移住も制限されている。農民戸籍の子弟は名
門北京大学に進学できないどころか入学受験すら出来ない。
　農民戸籍の住民は特別許可で期間限定の都市部工場での
労働に狩り出される。もちろん大幅な低賃金なのだ。先ご
ろの春節大休暇での農民地帯への大帰還騒動をみればいか
に大量の農民工が都市部で働いているかが分かる。
　中国の輸出商品、製品の世界低価格販売は中国の世界工
場で働く農民戸籍の農民の低賃金が元である。昔のアメリ
カにおける奴隷制度と似たものが農民戸籍による差別であ
る。
　中国共産党による悪政の２番目は経済統計のごまかしで
ある。第一、中国が世界２番目の『大国』になったという
ＧＤＰ統計がまったく怪しい。相変わらず、経済破綻寸前
の今でもＧＤＰの伸びはいつもの通り７％近辺だという
（実際には６．９％）。
　いくら国家的まやかしをやっても真実はやがて隠しきれ
なくなる。『上手の手から水が漏れる』のたとえだ。たと
えば最近の中国の輸入統計である。これが何と１４．１％
も落ちているのだ。輸入産品は中国の『世界工場』商品、
が製品を製造する素材、部品、図面（特許）などに直結す
るからこれが１４．１％も減少してＧＤＰだけがほとんど
変化なし、とはおかしい。しかも輸入には国民の消費生活
支出まで含まれ、これは急増しているから工場に必要な産
品の輸入は１４．１％よりもっと落ち込んでいるのだ。
　さらに中国の鉄道貨物の荷動きも大幅減少、農民工の新
規雇用も減少、大口電力使用も１０％以上の減少である。
これらすべての経済統計から推察して、アメリカの研究者
の間では中国のＧＤＰは何とマイナス３％からマイナス９
％と推定されている。
　共産党の支配するこの『希望の国家』がウソで固めたイ
ンチキ国家に成り下がったとは、まことに残念である。私
は欧米先進国の『自由民主主義』が最高の社会、政治制度
だとは思わない。アジアやアフリカでは自由民主主義とは
違う国家体制でやって成功しつつある国もあるからだ。
　それでも中国共産党の政治や社会は不正と不公平がまか
りとおり、およそ共産主義、社会主義とは無縁なものだ。
マルクスやエンゲルスが中国共産党の現実を見たなら何と
言うだろうか。いやいやマルクスでなくても毛沢東が今の
現実を見たら何と嘆き悲しむだろうか。