関西経済連首脳、『地裁は国に従え』、これが三権分立？

関西経済連の首脳が原発差し止め仮処分決定をした大津
地裁をあからさまに批判した。『一地裁の裁判官が国の政
策に逆らてはならない』という、驚くべき暴言だった。こ
れでは民主国家の三権分立も何もあったものではない。
まず朝日新聞3月１８日の記事を引用しよう。
　　　　（以下引用）
　関西電力の高浜原発３、４号機（福井県高浜町）の
運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定を、関西経済連合
会の森詳介会長（関電会長）や角和夫副会長（阪急電鉄会
長）らが１７日、批判した。角副会長は１７日、関経連の
記者会見で「憤りを超えて怒りを覚えます」と切り出した。
「なぜ一地裁の裁判官によって、（原発を活用する）国の
エネルギー政策に支障をきたすことが起こるのか」と述べ、
「こういうことができないよう、速やかな法改正をのぞむ」
と訴えた。
　　　　（引用おわり）
　この首脳たちはまず不当な思い上がりと慢心が見え隠れ
する。『一地裁の裁判官』という言葉で裁判官を侮辱した。
一地裁だろうと、高裁だろうと最高裁だろうと、司法試験
合格者という点では同じレベルではないか。単に地裁判事
は歳が若いだけである。
　『国家の政策に反した裁決をやるな』というに至っては
反民主主義の際たるものである。裁判は国の政策に反して
はならないというのだ。これでは民主主義を真っ向から否
定するものだ。いくらなんでも関西経済連の首脳という社
会的に重要な地位にある方がたである。まさかこの朝日の
記事のような発言を堂々と述べるはずはない。
　それならこれは朝日新聞の誤報か？誤報ではないようだ。
当の本人たちから誤報訂正要求など出ていない。さらに言
えばこの首脳たち、『地方裁判官が国の施策に反対が出来
ないように速やかに法改正をしろ』と言っているのだ。こ
れはもはや憲法違反ではないか。ここまでこればもはや誤
報どころの騒ぎではない。
　憲法の三権分立も無視する彼らの幼稚な慢心ぶりには今
の政府に対して、自分たちが何でも指示できるという自負が
隠されている。関西経済連というのは恐ろしい団体だ。もっ
とはっきり言えばファッシズムの影がちらつく。
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