青森、三内丸山縄文遺跡見学、この日本人の5000年
そんなに遠くもないのに、ついぞ訪れる機会がなかった
青森市の三内丸山遺跡を見学した。他に類を見ない大規模
な縄文遺跡には目を見張るものがあった。
規模が大きいだけならまだしも、縄文人の文化の高さに
も驚いた。『縄文人は農耕を知らず、栗のみとドングリ採
取、それにウサギやイノシシ、魚の採取で生活』という思
い込みも正しくなかったことが分かった。
なんと栗の木の栽培はもちろんのこと豆類の栽培からゴ
ボー、ヒョウタンまで栽培されていた。しかもそのような
農作物から酒も造られていた。
衣服も、『単に動物の皮の加工』というのは大きな誤解
であった。木の繊維から織物、刺繍までやっていた。首飾
り、耳飾り、髪飾りのおしゃれも工夫をこらしていた。何
とヒスイの飾り物まで出土している。
しかも特筆すべきことは遺跡からは『戦争のにおい』が
感じられないのだ。5500年前あたりから4000前あ
たりまでのおよそ1500年間、戦争の痕跡はなかった。
逆に平和な交易の様子が分かる。
たしかに今より『文化程度』は低い。スマホもテレビも
コンピューターもなかった。しかしこのような科学文明は
つい70年前あたりから人類が手に入れたものだ。つまり
20世紀初頭に量子力学が発見されて作り出されたものだ。
この『量子力学文明以前は奈良時代でも戦国時代でも明
治大正時代でも、本質的に縄文文化を出てはいなかった。
そういえば、私の子供のころ、東北の田舎では炉辺のそば
で祖母は機織りの夜なべをしていた。まさに縄文人そのも
のだった。
長いこと続いた縄文文化の末に突如として量子力学文化
が『あだ花』のように咲き誇る現代。こんなあだ花、多少
の天変地異によって跡形もなく消え去ることがあるだろう。
そのときは人類が長く生き延びた生活の知恵、つまり縄文
文化で生きていけば良いのだ。
1500年の豊かで幸福な縄文集落は突如消失した。弥
生人による略奪だったのか。いやそうではなく、寒冷化に
よるものであったという。
それにしても青森県の三内丸山遺跡の保存、展示に素晴
らしさにただただ感激した。遺跡の保存と模擬集落復元、
展示博物館、映像解説などなど。事務員もテキパキと事務
をこなし親切だった。
しかもコーナーごとに受け付けがあったからここで入場
料を払おうとしたが『無料』とのこと。奈良や京都の展示
物の見学に行けばいたるところで入室料を払わされる。し
かもその値段が高いこと高いこと。2,3時間何気なく見
て歩いているとその都度1万円はすぐ消えてしまう。
『文化遺産保存展示』は行政の大事な仕事の一つ。それ
をあたかも商売のように高額な入場料をとってしまう安易
さ。少しは青森県を見習え。
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青森市の三内丸山遺跡を見学した。他に類を見ない大規模
な縄文遺跡には目を見張るものがあった。
規模が大きいだけならまだしも、縄文人の文化の高さに
も驚いた。『縄文人は農耕を知らず、栗のみとドングリ採
取、それにウサギやイノシシ、魚の採取で生活』という思
い込みも正しくなかったことが分かった。
なんと栗の木の栽培はもちろんのこと豆類の栽培からゴ
ボー、ヒョウタンまで栽培されていた。しかもそのような
農作物から酒も造られていた。
衣服も、『単に動物の皮の加工』というのは大きな誤解
であった。木の繊維から織物、刺繍までやっていた。首飾
り、耳飾り、髪飾りのおしゃれも工夫をこらしていた。何
とヒスイの飾り物まで出土している。
しかも特筆すべきことは遺跡からは『戦争のにおい』が
感じられないのだ。5500年前あたりから4000前あ
たりまでのおよそ1500年間、戦争の痕跡はなかった。
逆に平和な交易の様子が分かる。
たしかに今より『文化程度』は低い。スマホもテレビも
コンピューターもなかった。しかしこのような科学文明は
つい70年前あたりから人類が手に入れたものだ。つまり
20世紀初頭に量子力学が発見されて作り出されたものだ。
この『量子力学文明以前は奈良時代でも戦国時代でも明
治大正時代でも、本質的に縄文文化を出てはいなかった。
そういえば、私の子供のころ、東北の田舎では炉辺のそば
で祖母は機織りの夜なべをしていた。まさに縄文人そのも
のだった。
長いこと続いた縄文文化の末に突如として量子力学文化
が『あだ花』のように咲き誇る現代。こんなあだ花、多少
の天変地異によって跡形もなく消え去ることがあるだろう。
そのときは人類が長く生き延びた生活の知恵、つまり縄文
文化で生きていけば良いのだ。
1500年の豊かで幸福な縄文集落は突如消失した。弥
生人による略奪だったのか。いやそうではなく、寒冷化に
よるものであったという。
それにしても青森県の三内丸山遺跡の保存、展示に素晴
らしさにただただ感激した。遺跡の保存と模擬集落復元、
展示博物館、映像解説などなど。事務員もテキパキと事務
をこなし親切だった。
しかもコーナーごとに受け付けがあったからここで入場
料を払おうとしたが『無料』とのこと。奈良や京都の展示
物の見学に行けばいたるところで入室料を払わされる。し
かもその値段が高いこと高いこと。2,3時間何気なく見
て歩いているとその都度1万円はすぐ消えてしまう。
『文化遺産保存展示』は行政の大事な仕事の一つ。それ
をあたかも商売のように高額な入場料をとってしまう安易
さ。少しは青森県を見習え。
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