立教大学、教授逮捕の反省の弁

　現職、一流大学教授が覚せい剤で逮捕された。以下、
毎日新聞の引用である。
　覚醒剤を使ったとして、厚生労働省関東信越厚生局麻薬取
締部が覚せい剤取締法違反（使用）の疑いで、立教大
社会学部教授の江上渉容疑者（５５）＝東京都三鷹市
＝を逮捕していたことが２日、関係者への取材で分かっ
た。逮捕容疑は９月中旬、東京都内で覚醒剤を使用し
た疑い。関係者によると、２０１１年秋ごろから使用
していたとみられる。

　江上教授と言えば都市社会学の分野で有力な教授で
はないか。東大出版会から『都市政策と地域形成』な
ど、計３冊もの専門書を出しているのだ。
　さらに江上教授は『日本都市社会学会』の理事であっ
たし、『日本社会福祉学会』『日本社会学会』の会員
でもある。つまり今回の江上教授覚せい剤事件は、学
者、教育者として決して許されない重大事件である。
　そこでさっそく立教大学は１０月３日、吉岡知哉総長
名の談話を発表した。
以下その談話の引用である。
　本学の社会学部教授が、覚せい剤取締法違反（使用）の
疑いで逮捕されました。教育機関として誠に遺憾であり、
重く受け止めております。今後、本学の規則に基づき厳
正に処分するとともに、本学学生への影響を最小限にと
どめるべく対応していく所存です。　

　何だ、立教大学のお詫びの談話はたったこれだけか？
『誠に遺憾』『重く受け止め』る、とは当たり前だが、
大学としての独自調査、教授会の結論、学生対策、保護
者への説明などまったく具体的なものがない。
立教大学の建学の精神は言う。
『“道を伝えて己を伝えず”
創立者のウィリアムズ主教は、見せかけや名声のための
善行を嫌い、信仰者としての道を生涯貫きました。その
ような彼の生き方を後世の人が表現した言葉です。立教
は現在でもウィリアムズ主教の思いを受けついでいます。』
と。一体立教大学は江上有力教授が
　　　『道を無視し、道に背き、道を伝えず、己を伝え
ず』学生と父兄、それに社会を裏切ったことを『遺憾』
の一言でかたずけるつもりか？！