オリンピック選手、国家を歌って泣け

　だから私はスポーツは嫌いだ。スポーツには何か政治的
な右翼の影がちらつく。このうち、ゴルフだけはオリっピッ
クと無関係だから『国家斉唱』の強制など皆無だから好き
だ。しかし、そのゴルフも日本が入賞すれば（そんなこと
はありえないが）ゴルファーが君が代斉唱を強制されるの
か？！
　森某元総理はオリンピック選手壮行会でこう演説したそ
うだ。
　　　（朝日新聞から引用）
　　「国歌を歌えないような選手は日本の代表ではない」。
代々木の体育館で３日にあったリオデジャネイロ五輪の代
表選手団の壮行会で、２０２０年東京五輪・パラリンピッ
ク組織委員会の森喜朗会長が来賓のあいさつでそう述べた。
　壇上には選手ら約３００人が登壇。森会長は、直前の陸
上自衛隊中央音楽隊の松永美智子陸士長による国歌独唱時
の様子を振り返って「どうしてみんなそろって国歌を歌わ
ないのでしょうか」と問いかけ、サッカー女子の澤穂希さ
んや、ラグビーの五郎丸歩選手が君が代を歌い、その様子
を見て国民が感動した、と述べた。「口をモゴモゴしてい
るだけじゃなくて、声を大きく上げ、表彰台に立ったら、
国歌を歌ってください」と選手団に呼びかけた。
　　　　（引用終わり）
　このニュースには演説のVTRがついていたが、それを見る
と森はこうも述べている。『表彰台の選手が君が代を聞い
て感動して涙を流した』と。
　たしかに彼らは若いころから苦しい、厳しい練習に励み
その栄冠を手にした。親の苦労も思い出し万感せまり目に
涙するのは当たり前。この愚かな年寄りでも数年前、ゴル
フでホールインワンが出たときには涙を隠すのに苦労した。
　ところが右翼森にはこの涙は国歌君が代を聞いた涙と映
るのだ。自分がそうであっても別にお好きなように。しか
し、オリンピック選手に君が代を暗記してよく歌え、君が
代に涙せよとはいくらなんでも言い過ぎだろう。
　スポーツに、それにオリンピックに国家が関与する典型
がこの壮行会だった。『君が代を歌えないやつは日本代表
選手ではない』というのなら、まず代表派遣を選考決定す
るときに選手に君が代を歌わせて、歌えないやつは選考か
らはずせばよいのだ。
　森某は２０２０年東京オリンピック組織委員会会長なの
だからそれくらいの権限を持つはずである。この老人、本
当にやりかねない。もちろん、こんな選手選考を日本がやっ
たら世界のモノ笑いになる。こんなことやったらアジアの
国からは総スカンを食うことになるだろう。それがオリン
ピックのもう一つの楽しみだ。

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