広島平和記念式典、うんざり？

　広島、長崎への原爆投下について、イスラエル政府の高
官が自らのフェイスブックに「日本の侵略の当然の結果
だ。（平和祈念式典は）独り善がりで、うんざりしてい
る」などと書き込み、の日本大使館がイスラエル外務省
に抗議していたことが、１５日分かった。さらにこの高
官は『追悼すべきなのは、中国や韓国の侵略犠牲者だ』
とも書き込んだそうだ（読売新聞８月１７日）
　その広島の記念式典だがたしかに問題をかかえている
のだ。何が問題か。それは歴代広島市長の『平和宣言』
には、肝心の、原爆投下をやったアメリカへの抗議の言
葉がまったくないのだ。『無差別に罪もない多くの市民
の命を奪い、。。。。原爆は非人道兵器の極みであり、
『絶対悪』です』とあるが、この文章全体に、アメリカ
の原爆投下という加害者への抗議の言葉がないのだ。
　『罪もない多くの市民を無差別に原爆攻撃』をやった
のはアメリカである。そのアメリカのアの字もないのだ。
その代わりにこの平和宣言には東日本大震災と原発事故
が触れらえているのだ。一体この平和宣言は原爆による
大量虐殺と原発事故を同列に論じるつもりなのだろうか。
　しかもこの平和宣言には、大戦中、侵略戦争で『無差
別に罪もない市民を虐殺した日本軍の蛮行』にも触れら
れていないではないか。つまりこの平和宣言は『政治問
題に言及することを避ける』意図で、実はうんざりする
ような政治性を帯びているのだ。
　イスラエルの高官の発言はこのことにうんざりしてい
るのかもしれない。