『はだしのゲン、過激、子供に見せるな』とバカな校長会

『はだしのゲン』を子供に見せない動きが広がってい
る。例えば

＜はだしのゲン＞松江市教委、貸し出し禁止要請「描写
過激」 - 毎日新聞（8月16日）「旧日本軍がアジアの人
々の首を切ったり女性への性的な乱暴シーンが小中学生
には過激」と判断し、その月の校長会でゲンを閉架措置
とし、できるだけ貸し出さないよう口頭で求めた。

はだしのゲン、鳥取でも閲覧制限　図書館の事務室に移
す - 朝日新聞（8月20日）

　いやはや驚きであり、衝撃であり、空いた口が塞がら
ない。『旧日本軍の蛮行が過激過ぎる』という理由だ。
校長会も教育委員会も戦争を何だと思っているのか。
　本来戦争や侵略の蛮行、つまり人殺し、性的暴行はい
つもついてまわる。いや、戦争そのものが蛮行であり、
野蛮で過激なのだ。
　『旧日本軍の蛮行は過激過ぎるので子供に見せるな』
というならば学校では戦争の実体をどう教えればいいの
か。『戦争の行為は人を殺さず、キズもつけず、病人を
救い、女、子供を大事にする行為』とでも教えろ、とい
うのか！
　私はアルザスロレーヌ、ポーランドなどでナチスドイ
ツのユダヤ人虐殺の現場を記念する博物館を訪れたこと
がる。虐殺されたユダヤ人の履いていた靴が５メートル
ぐらいの山になって展示されていた。そこに小さな女の
子のかわいい靴が散らばっていることに気付いた。
　これを見て私はめまいが起こり、立っていることが出
来なくなり、しゃがみ込んでしまった。その夜は食事も
できず、眠りもできなかった。私は子供ではなかったが
このユダヤ人虐殺の現場は過激だった。
　それでもここでは子供を含めたすべての人に開放され
ていた。なぜならこれは戦争の実体だったからだ。ここ
には『ユダヤ人虐殺の現場は子供に過激すぎるので見学
させない』などというバカな校長会も教育委員会もない。
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