国際的『下請けの下請け』でさらにわれわれの賃金は下がる
ウォールストリートジャーナル(WSJ)、5月15日に
よれば中国の企業が安い労働力を求めて、アフリカに押し
寄せているという。記事を引用しよう。
(以下引用)
中国での労働コストの上昇などのため、中国企業はアフ
リカでの工場建設とアフリカ人の雇用を増やしている。こ
れらの企業の努力は、アフリカの低コスト製造が中国と同
じように有効なものになれるかどうかを試されることにな
る。多くの人はそれは可能だと見ている。
自動車メーカーの中国第一汽車(FAW)は南アの産業ハブ、
ポートエリザベスにトラックと小型商業車用新工場を建設
している。靴メーカーのHuajian Groupは今後10年間でエ
チオピアに最大20億ドル(2030億円)を投じて、同国を欧
州と北米への輸出基地にする計画だ。中国の企業はウガン
ダで鋼管と繊維を生産している。
アフリカが魅力的になっている背景には中国での労働コス
トの上昇がある。世界銀行によれば、例えばエチオピアの
高い技術を必要としない労働者の平均月給は中国人のそれ
の約25%にすぎない。
(引用終わり)
日本、アメリカ、欧州の企業は先を争うように我も我も
と、中国の安い労働力を求めて中国に進出した。たしかに
安かった。当時単純労働の賃金は5分の1以下とも言われ
た。それが今では上海などの沿岸部の賃金は先進国の半分
ぐらいまで急上昇した。
労働賃金は半分ということは韓国のサムスンの労賃と変
わらないではないか。『半分でも安いではないか』と思う
なかれ。中国には政治的リスク、社会的リスク、地政学的
リスクがつきまとう。日本の企業はもはや低い労賃の魅力
を感じなくなった。そこでキャノンのようにいち早く中国
から撤退、代わりにフィリッピン、ベトナム、インドネシ
ア、タイなどに進出しようとしている。
何故だ?何故アフリカに行かないのか?日本人にはアフ
リカ=未開発という誤解や差別がつきまとう。その点中国
はそのような誤解や差別をしない。
かくして日本の企業がコストの安い中国に下請けに出し
たつもりが実はアフリカに孫請けに出されてことになる。
これは笑い話の一種である。国際的下請けのたらいまわし。
このことによって日本の賃金はさらに下がる。
(現在コメント投稿はできません)
よれば中国の企業が安い労働力を求めて、アフリカに押し
寄せているという。記事を引用しよう。
(以下引用)
中国での労働コストの上昇などのため、中国企業はアフ
リカでの工場建設とアフリカ人の雇用を増やしている。こ
れらの企業の努力は、アフリカの低コスト製造が中国と同
じように有効なものになれるかどうかを試されることにな
る。多くの人はそれは可能だと見ている。
自動車メーカーの中国第一汽車(FAW)は南アの産業ハブ、
ポートエリザベスにトラックと小型商業車用新工場を建設
している。靴メーカーのHuajian Groupは今後10年間でエ
チオピアに最大20億ドル(2030億円)を投じて、同国を欧
州と北米への輸出基地にする計画だ。中国の企業はウガン
ダで鋼管と繊維を生産している。
アフリカが魅力的になっている背景には中国での労働コス
トの上昇がある。世界銀行によれば、例えばエチオピアの
高い技術を必要としない労働者の平均月給は中国人のそれ
の約25%にすぎない。
(引用終わり)
日本、アメリカ、欧州の企業は先を争うように我も我も
と、中国の安い労働力を求めて中国に進出した。たしかに
安かった。当時単純労働の賃金は5分の1以下とも言われ
た。それが今では上海などの沿岸部の賃金は先進国の半分
ぐらいまで急上昇した。
労働賃金は半分ということは韓国のサムスンの労賃と変
わらないではないか。『半分でも安いではないか』と思う
なかれ。中国には政治的リスク、社会的リスク、地政学的
リスクがつきまとう。日本の企業はもはや低い労賃の魅力
を感じなくなった。そこでキャノンのようにいち早く中国
から撤退、代わりにフィリッピン、ベトナム、インドネシ
ア、タイなどに進出しようとしている。
何故だ?何故アフリカに行かないのか?日本人にはアフ
リカ=未開発という誤解や差別がつきまとう。その点中国
はそのような誤解や差別をしない。
かくして日本の企業がコストの安い中国に下請けに出し
たつもりが実はアフリカに孫請けに出されてことになる。
これは笑い話の一種である。国際的下請けのたらいまわし。
このことによって日本の賃金はさらに下がる。
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