矢野修三先生からの寄稿、『シンガポール旅行記』
バンクーバー在住、専門学校『YANO アカデミー』校長、矢野先生からの
寄稿文を掲載いたします。
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シンガポール旅行記 矢野修三
久しぶりにシンガポールを訪れました。久しぶりといっても35年も
昔のことですから、ほとんど覚えておらず、初体験のワクワク気分で
空港に降り立ちました。実は2年前に息子がシンガポールに居酒屋を
始めたものですから、店の見学を兼ねた旅行です。
先ずはタクシーの窓から見える美しい緑豊かな町並みに、さすが
シンガポールだなと感心しました。そして泊まるホテルは新しい観光名所にも
なっているマリーナ・ベイ・サンズです。思わず驚きの声をあげてしまいました。
3つの高層ホテルの上に巨大な船が浮かんでいる光景で、地震国の日本では
とても怖くて考えられない高層ビルです。しかも屋上にはプールがあります。正に
「天空の楽園」です。プールに入って眼下に広がる市街地を眺めながら、いろいろ
新しいことを取り入れていくすごいエネルギーを感じざるを得ませんでした。
ビジネス街にも活気溢れる雰囲気が漂っていました。ランチタイムもほどほどに仕事に
戻るビジネスマンの姿を垣間見ながら、シンガポールは多文化、多言語共生の国であり、
ビジネスにおいても相互理解を最優先として、いろいろな文化を見事に調合させて
新しいものをどんどん作り出していくバイタリティーを感じました。
教育も世界のトップレベルの学力とのこと。小学校から学力や能力別に振り分け、
試験の成績で進路が決まるという厳しい学歴社会のようです。親として我が子の教育のためなら、
あらゆる努力を惜しまないとのこと。当然そこには深刻な社会問題も出てくると思いますが、
毎年のように教育制度の見直しが行なわれているとのこと。そしてよい教育には教師の役割が
大事という基本方針を貫き、教師のステータスがとても高いと聞いて、
日本語教師である小生としてはとても羨ましく思いました。
シンガポールは一党独裁の政治体制ということで、ちょっと怖い国という先入観もありましたが、
民主主義を調和させながら、断固として政策を進めていく政治体制。税法なども柔軟性を発揮して
どんどん改革しており、息子も店を経営していく上で、とてもやりがいがあるとのこと。
資源の無い国がアジアの経済や金融のハブといわれているのも大いに頷けました。
シンガポールといえばマーライオン。でも「世界三大がっかり名所」として揶揄されているようです。
確かに思ったより小さく、ビル街を背景にした姿はあまり冴えません。でも川の向こう岸に
マリーナ・ベイ・サンドがそびえるようになって、マーライオンが空中に浮かんだ巨大な船に
力強いエネルギーの水を降りかけているようで、一見の価値ありと感じました。
「世界三大がっかり名所」から外されることを期待し、そしてまたマーライオンに会いたいと思いながら、
チャンギ空港を飛び立ちました。短い滞在期間でしたが、改めてシンガポールという国に
一段と興味が沸いてきました。
寄稿文を掲載いたします。
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シンガポール旅行記 矢野修三
久しぶりにシンガポールを訪れました。久しぶりといっても35年も
昔のことですから、ほとんど覚えておらず、初体験のワクワク気分で
空港に降り立ちました。実は2年前に息子がシンガポールに居酒屋を
始めたものですから、店の見学を兼ねた旅行です。
先ずはタクシーの窓から見える美しい緑豊かな町並みに、さすが
シンガポールだなと感心しました。そして泊まるホテルは新しい観光名所にも
なっているマリーナ・ベイ・サンズです。思わず驚きの声をあげてしまいました。
3つの高層ホテルの上に巨大な船が浮かんでいる光景で、地震国の日本では
とても怖くて考えられない高層ビルです。しかも屋上にはプールがあります。正に
「天空の楽園」です。プールに入って眼下に広がる市街地を眺めながら、いろいろ
新しいことを取り入れていくすごいエネルギーを感じざるを得ませんでした。
ビジネス街にも活気溢れる雰囲気が漂っていました。ランチタイムもほどほどに仕事に
戻るビジネスマンの姿を垣間見ながら、シンガポールは多文化、多言語共生の国であり、
ビジネスにおいても相互理解を最優先として、いろいろな文化を見事に調合させて
新しいものをどんどん作り出していくバイタリティーを感じました。
教育も世界のトップレベルの学力とのこと。小学校から学力や能力別に振り分け、
試験の成績で進路が決まるという厳しい学歴社会のようです。親として我が子の教育のためなら、
あらゆる努力を惜しまないとのこと。当然そこには深刻な社会問題も出てくると思いますが、
毎年のように教育制度の見直しが行なわれているとのこと。そしてよい教育には教師の役割が
大事という基本方針を貫き、教師のステータスがとても高いと聞いて、
日本語教師である小生としてはとても羨ましく思いました。
シンガポールは一党独裁の政治体制ということで、ちょっと怖い国という先入観もありましたが、
民主主義を調和させながら、断固として政策を進めていく政治体制。税法なども柔軟性を発揮して
どんどん改革しており、息子も店を経営していく上で、とてもやりがいがあるとのこと。
資源の無い国がアジアの経済や金融のハブといわれているのも大いに頷けました。
シンガポールといえばマーライオン。でも「世界三大がっかり名所」として揶揄されているようです。
確かに思ったより小さく、ビル街を背景にした姿はあまり冴えません。でも川の向こう岸に
マリーナ・ベイ・サンドがそびえるようになって、マーライオンが空中に浮かんだ巨大な船に
力強いエネルギーの水を降りかけているようで、一見の価値ありと感じました。
「世界三大がっかり名所」から外されることを期待し、そしてまたマーライオンに会いたいと思いながら、
チャンギ空港を飛び立ちました。短い滞在期間でしたが、改めてシンガポールという国に
一段と興味が沸いてきました。
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