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理研の研究者、『STAP細胞はES細胞などの勘違い』

STAP細胞のデータ解析をしていた理化学研究所統合生命
医科学研究センター・統合ゲノミクス研究グループの遠藤
高帆氏が10月1日、記者会見を開き、分析結果を報道関係者
向けに発表した。

●STAP細胞NGSデータ解析論文についての解説
理化学研究所統合生命医科学研究センター 統合ゲノミク
ス研究グループ 遠藤高帆

論文の主旨
・細胞の遺伝子発現を解析する手法であるRNA-seqのデータ
を解析することによって細胞の性質を分析する手法を開発
した。2014年1月にNature誌上に発表された論文のうち、
Letter論文で用いられた遺伝子発現データを再解析した。
・その結果FI幹細胞と称して論文に使用された細胞が二種
類の細胞から構成されていることを見出し、STAP細胞とし
て論文に使用されたデータから染色体異常(8番染色体トリ
ソミー)を見出した。

FI幹細胞について
・Letter論文中でSTAP細胞から作製されたとされた細胞。
・ES細胞は胎盤にならないが、FI幹細胞は胎盤を作ると
主張された。
・論文のRNA‐seqデータでは129マウス(♀)とB6マウ
ス(♂)を交配して生まれた幼齢マウスの脾臓からとった
リンパ球等を初期化して得られたとしている。
・解析の結果、ES細胞に近いB6マウスの細胞とTS細胞に
近い別系統のマウスの細胞であることを示す結果が得られ
た。(TS細胞は胎盤を作る細胞として知られる)
・細胞で発現している遺伝子を調べたところES細胞に特徴
的な遺伝子とTS細胞に特徴的な遺伝子の両方を多く発現し
ており、中間の性質を示していたが、これは上記の2種類の
細胞の混合であったためだと考えられる。
・論文中では割愛したが、細胞を緑に光らせるGFPを高発
現しており、その配列から細胞初期化の指標となるOct4発
現時に細胞が緑に光るOct4-GFPが入った細胞を用いていた
ことが推定される。また、TS細胞は一連の実験で比較対照
用に使用されていたTS細胞と同じ系統のマウス(CD1)から
得たものと推定される。
・遺伝子の配列および発現パターンからES細胞に近い細胞と
TS細胞に近い細胞の比率は9:1程度であったと推定される。
・ただしこの混合が意図的なものであったかどうかは解析か
らは断定できない。またキメラ作製に使われ、論文で胎盤
をつくるとされたFI幹細胞は遺伝子発現解析に使われたも
のと同じとは言えない。
STAP細胞について
・幼齢マウスの脾臓からとったリンパ球等を弱酸で処理し
て初期化したとされる細胞の塊。
・発現している遺伝子を解析した結果、8番染色体でだけ母
親(129マウス)由来の遺伝子が父親(B6マウス)由来の遺
伝子のおおよそ倍発現していることがわかった。
・遺伝子発現の総量が8番染色体だけ多くなっていることか
らも、塊を作っている細胞のほとんどで、8番染色体のほぼ
全体がトリソミーになっていることが推定される。
・8番染色体トリソミーをもつマウスは胎生致死(異常が起
きて胎仔が生まれることができない)であるため、この細
胞が幼齢マウスから得られた細胞であるとは考えられない。
・Article論文に示されたデータより、弱酸処理は遺伝子異
常を起こさず、またSTAP細胞は増殖しない。染色体異常は
細胞分裂時に起きるため、論文に記述された方法では
RNA-seqのデータを取得したSTAP細胞は作成できない。
・幼齢マウスの脾臓から得た細胞ではなく、8番染色体のト
リソミーを頻発するES細胞か、それに近い培養細胞だった
と推測される。
・STAP細胞もFI幹細胞のケースと同様、遺伝子発現解析に
用いられた細胞とキメラ作製に使われた細胞が同一ではな
いと考えられる。8番染色体のトリソミーをもつ細胞は生殖
系列に乗らない(キメラはできてもキメラの子供には受け
継がれない)ことが報告されているが、Article論文では
STAP細胞の遺伝子がキメラの子供に受け継がれたことが写
真によって示されている。
(弁護士ドットコムニュース)
   (引用終わり)
 この記者会見要旨のうち、もっとも注目されるのは

『遺伝子の配列および発現パターンからES細胞に近い細胞と
TS細胞に近い細胞の比率は9:1程度であったと推定される。
・ただしこの混合が意図的なものであったかどうかは解析か
らは断定できない。』
『小保方等によるNATURE本論文のデータ解析によって、小
保方の主張するような弱酸性処理では遺伝子異常は起こさ
ず、またSTAP細胞は増殖しない』、
および『NATUREの論文ではSTAP細胞の遺伝子がキメラの
子供に受け継がれたことが写真によって示されているがこれ
は信用できない』という3点である。

 要するにSTAP細胞は存在せず、それはES細胞とTS細胞の
混合物であったがこの混合物は意図的なねつ造であったか
どうかは断定できない、というわけだ。



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大槻義彦プロフィール
早稲田大学名誉教授 理学博士(東大)
東大大学院数物研究科卒、東京大学助教、講師を経て、早稲田大学理工学部教授。
この間、ストラスブール大学客員准教授、ミュンヒェン大学客員教授、名古屋大学客員教授、日本物理学会理事、日本学術会議委員、などを歴任。
専門の学術論文162編、著書、訳書、編書146冊。
近著『大槻教授の最終抗議』(集英社)、『子供は理系にせよ』(NHK出版)など。
物理科学雑誌『パリティ』(丸善)編集長。
『たけしのTVタックル』などテレビ、ラジオ、講演多数。

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