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若者よ、理工系学部などへ行くな、もっと職能訓練校へ、と安部総理

今年5月,国連OECD閣僚理事会にて,安倍総理が基調演
説をしたそうです.その全文が「OECD閣僚理事会安倍内閣
総理大臣基調演説」として,首相官邸ホームページに掲載さ
れている.
    (以下引用)

日本では、みんな横並び、単線型の教育ばかりを行ってきま
した。小学校6年、中学校3年、高校3年の後、理系学生の半
分以上が、工学部の研究室に入る。こればかりを繰り返し
てきたのです。しかし、そうしたモノカルチャー型の高等教
育では、斬新な発想は生まれません。だからこそ、私は、教
育改革を進めています。学術研究を深めるのではなく、もっ
と社会のニーズを見据えた、もっと実践的な、職業教育を
行う。そうした新たな枠組みを、高等教育に取り込みたい
と考えています。
     (引用終わり)
 この人の言うことはいつもチグハグだ。まず理系志望者
の半分以上が工学部の研究室に入る、という認識。これは
ウソ。理系進学者の半分は工学部に行く、は本当に近いが
これは単に工学部の募集定員が他の理系学部と比べて圧倒
的に多いからなのだ。
 しかもその大半は大学院の研究室のは残らない。つまり
『工学部の研究室』などには入らない。ここが総理閣下の
誤解なのだ。
 ところでこれら工学部の学部卒業生は本当に『学術研究
を深めている』のか。とんでもない。3年次の工学部系の
専門の講義、実験を受けるがたった1年間ではないか。4
年次では就職活動にあけくれ、『学術研究を深める余裕は
ない』のが現状。
 してみると安部総理大臣閣下の言いたいことは工学部な
どに進学せずもっと『実践的な職業教育をやれ』と言うこ
となのだ。このような枠組みを『高等教育にとり込みたい』
だと?!このような『実践的な職業教育』はすでに専門学
校、高等専門学校でやっているではないか。
 日本の若者が理系を志望し、大きな成果を上げてきたで
はないか。最近のノーベル賞ラッシュはこのような戦後の
理系志望者の代表格なのだ。これを総理大臣閣下みずから
ネガティブキャンペーンをする。『学問などするな、もっ
と職業教育、職能教育を受けろ』とは理系の若い生徒を愚
弄している。
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高専の実状

創立以来指摘され続け,この30年間以上もその大矛盾が社会的に暴露されている工業高専という敎育制度の問題は,完全に文部科学省の行政責任である。
 工業高専の姑息な延命策は文部科学省職員の雇用保障の延命策にすぎない。「仕事は減っても,役人の数は減らない」の言葉通りである。学生の海外研修制度,ロボコン大会,教員顕彰制度,教員交流制度,外国の学校との交流協定,高専敎育フォーラム,高専テクノフォーラム,国際工学教育研究集会などなど,現在,独立行政法人の国立高専機構は,あれこれの活動を社会的に表明している。それら自体はもちろん良いことである。しかし,高専制度の本来の大矛盾は何一つ解決されていない。 工業高専は,大胆な統廃合により現在の半数以下とし,設立趣旨を完遂できるべく,理工学のまともな教育機関に変貌させるべく法改正をする以外に生き残る道はない。それが,日本国民に対する責務であろう。今日の工業高専を現在の半数以下にしても,日本の社会には何の支障もないためである
 
将来の技術者を目指す15歳の純真な少年であればあるほど,工業高専に入学することは極めて危険な賭けである。 本来は十分な能力があり,大きな期待を持って高専に入学してはみたが,高専に失望し,自分に自信を失い,中退していった若い犠牲者があまりにも多い。精神的におかしくなる者もいる。 技術者を目指す純真な少年であれば,工業高専ではなく,普通に,高校から大学の工学部へ行くべきだ。日本の高専制度は危険な制度である。
 高専の一般教育(1-3年)は,高校設置基準を満たしていない。よって,数学,理科,英語など,どれをとっても,工業高専とはいえ卒業者(20歳)の中に,理系の大学進学を目指す進学校の高卒者(18歳)の学力に達している者はほとんどいない。高専の4,5年生(19,20歳)の中で,入試センター試験の問題を解ける学力に達している者はほとんどいない。高専卒業者の英語の学力は中学3年程度である。この惨状は,学生の能力ではなく,高専という "安上がりの職業教育制度" に起因することである。 50年以上も前の日本の高度経済成長期の時代要請に応えて,即戦力の実践技術者の育成を目指すと標榜しつつも,まともな理工学敎育の機関とは著しくかけ離れて粗製乱造された日本の工業高専は,創立当初から,文部行政の "失政の産物" であった。 日本の高度経済成長期における高専設立の趣旨は良い(これは,誰もが認めるであろう),だが,この時の文部行政の最大の失敗は,高専教員の職務規定と人選を誤ったことである。「教員に学問研究の義務のない機関でまともな敎育が出来るはずがない」ことを文部省は見落としていた。
 今日の高専には専攻科があるために,教員の任用資格として通常は博士号が必須であり,また教員の研究活動が奨励され,研究費獲得の自己努力が求められている。研究者の世界で高専の教員が伍していくのは容易ではない。高専の教員は大学院がない職場環境の中でも悪戦苦闘しつつ研究を続けている。ところが,教員の職務から研究の義務を除外した50年以上も前の法的な職務規定は,今も変わっていない。即ち,文科省の高専行政は,高専教員の手足を縛っておいて "自力で泳げ" と言っているに等しい。そのため,年齢とともに疲れ,研究の意欲を喪失する教員が大学よりも多い。"大学設置基準を満たさない場で,研究の義務がない教員が大学教育を行なう" とする高専専攻科の重大な法的矛盾についても,文科省の高専行政は今だに頬かむりを続けている。
 高専は,技術者の常識として大切な根幹となる "人文社会科学の敎育" を軽視した「安上がりの敎育課程」の中に,将来の技術者を目指す純真な少年達を今日に至るも閉じ込めている。 加えて,高専における必修科目とは,"履修が義務" であって "単位の取得が必須" の意味ではない。よって,工業高専とはいえ,数学,物理,英語,実験など全てが不合格でも,制度上は学生は進級でき卒業もできる。"即戦力の実践技術者の養成" を建前として,基礎学問の修得を二の次としているのである。この高専の実状を日本社会の人々が知ったら驚くであろう。純真な少年達をこれほど馬鹿にした失礼な教育課程が許されるものだろうか。
 今日の日本では,15歳人口が一段と減少しつつある。高専の入学希望者も,もちろん減少し続けている。募集定員を満たすためには,かなり低学力の者でも入学させる。そのため,入学後,理数系の授業に全くついて行けない者もいる。加えて,既に30年も前から,理工学敎育の中心は大学院修士課程に移行している。よって,高専卒だけの敎育歴では中心的な技術者にはなれない。 "高専の存続" のために美辞麗句を並べ空手形を発行して15歳の少年を騙すことは,もはや許されまい。 文部行政は,早急に高専制度の終焉と破綻を認め,工業高専の大胆な統廃合と設立趣旨の法改正に着手するのが国民に対する責務である。"高専創立50周年の祝賀会" どころではなかろう。もはや,これ以上,将来の技術者を目指す純真な少年達の中に "高専敎育の犠牲者" を生み出してはなるまい。

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高専と言えば、

職業教育絡みの中で結構注目されてて、Twitterでも底辺大学や短大と附属高校を統合して高専に改組すれば?って意見も見られた http://togetter.com/li/720010 んですけど、そこにフリー記者で高専に籍を置いていたこともある長岡義幸氏が意見を述べてきて、「高専は職業教育に特化しているわけではないですよ。学部並みの専門教育を速習させる詰込み教育こそが真骨頂。その間、留年・退学する学生は2割前後に達し、“選別”の結果、企業に有用な学生を供給できるしくみ。が、近年は大学編入が激増」「進路を間違えたと思った子にとって高専は苦役そのもの・・・大学進学を諦め、安い学費で大学並みの教育が受けられ、大企業にも容易に就職できる高専に入った、という一面があったかも」と問題点を指摘し、更に野村正實氏の批判 http://www.econ.tohoku.ac.jp/~nomura/impression.htm まで引いて産業・職業教育機関としての高専の中途半端さを徹底的に指摘・批判してたんですよね。

自分もドイツの基幹学校→職業学校が高専のモデルだったと耳にいしていましたけど、長岡氏の指摘を聞くに連れグランセコール的な高度食堂人の養成機関の様にもなっていて、そして現実的にはどっちつかずの中途半端な存在・戦後教育の「鬼っ子」になってるなと呟いたら、長岡氏が言い得て妙だって返してました。とは言いながら、職業教育関係や労働問題の研究者からは寧ろ高専的な存在への評価も高く http://db.jil.go.jp/db/seika/zenbun/E1998120001_ZEN.htm 、この問題に関しては暫く考えてみたいと思います。

No title

山中さんのiPS細胞のような研究は、「社会のニーズを見据えた実践的な職業訓練云々」とやらからでは生まれ得なかったでしょう。当時はiPS細胞など「誰も出来るとは信じない」代物だったからです。
 最近はそれでなくても、教授は「上から降ってくる」ものに対応することに追われ、また学会参加・論文数至上主義が顕著になって、じっくりと「どうなるかわからない」研究などを遂行することが困難になっています。「(B4や修士でも)学生に業績をつけさせなければならないので、チャレンジングな研究は出来ない。たいして面白くなくても、新しくなくても、確実に何か出ることがわかりきっているものしか出来ないし、また推奨されない」と聞きます。「斬新な発想」は、誰かが押しつけた枠組みや価値判断のもとからは出てこないと思われます。 

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大槻義彦プロフィール
早稲田大学名誉教授 理学博士(東大)
東大大学院数物研究科卒、東京大学助教、講師を経て、早稲田大学理工学部教授。
この間、ストラスブール大学客員准教授、ミュンヒェン大学客員教授、名古屋大学客員教授、日本物理学会理事、日本学術会議委員、などを歴任。
専門の学術論文162編、著書、訳書、編書146冊。
近著『大槻教授の最終抗議』(集英社)、『子供は理系にせよ』(NHK出版)など。
物理科学雑誌『パリティ』(丸善)編集長。
『たけしのTVタックル』などテレビ、ラジオ、講演多数。

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