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バンクーバーサイエンスカフェ第3回は人工知能

第3回は『人工知能』です。『2045年の人工知能
は人知を超える』と言われています。それどころかこの瞬
間に人工知能は人類を超え、人工知能が人類の知能を超え
るので、人工知能はいらなくなった人類を滅亡させるよう
に攻撃する、と恐怖を煽るやからがいます。
 これは新たなオカルトです。ノストラダムス大予言とお
なじようなマヤカシです。だまされてはいけません。どん
な時代が来ても人類はコンピューターを制御します。その
論拠を明確にします。
 人類が人工知能を作ってもそれによって人類を滅亡させ
ないような選択(淘汰)をします。つまりこの場合になって
も人類の進化の選択は正しく行われます。
 そもそも人工知能が『人知を超える』というのは、一種
のプラグマチズムで、単に集積回路の集積度の増加(18年
で2倍になる)から推定した、『ムーアの法則』というもの
からきています。しかしこのムーアの法則の限界がもう見え
はじめているのです。
 仮にムーアの法則が2045年までつづいても、つまり
コンピューターの記憶容量、演算速度が人間を超えたとしても
それが『人知を超えた』とは言えません。最高の人知とは
例えば物理学の基本法則を発見することです。つまり、ニュートン
の法則、量子力学、相対性理論などがそれです。一体、人工知能
はこのような大発見を2045年を過ぎると即座にやってしまう
というのでしょうか?
 答えは否、否です。なぜならこれらの発見には単に物理学
の知識が高度にマスターされているだけではありません。そこには
独特な哲学が必要なのです。独自の哲学のない大発見などあり
ません。哲学は人間ひとりひとり違います。たんに知能だけの
話ではないのです。
 つまり人工知能が哲学を持つ時代がこればこのときはじめて
人工知能は人類に到達したことになります。
--

日本国では民主主義を止めよう!むしろ独裁制

先日の参院戦もそうだが、より顕著なのは都知事戦であ
る。選挙はとくに都市部では多くの支持が得られるのはタ
レント候補である。また地方の農村地帯ではその地区の有
力者ということになる。
 つまり議員や首長に選ばれるのは『地縁、血縁』を持つ
有力者か売れても売れていなくても、有名人ということに
なる。その意味では『AKB総選挙』と変わりはない。政治や
経済に精通した、高い識見を持つ候補など、タマにいても
見向きもされない。
 こんな市民レベルで民主主義など決して機能しないのだ。
機能しない民主主義など後生大事に守ることはない。シン
ガポールや、中国、ロシアのような『独裁的民主主義』が
もっともふさわしい。つまり一見民主主義の体裁を繕って
いるが実際には一党独裁。一党独裁どころか数人の独裁、
グループの独裁、家系の独裁。仮面をかぶった民主主義。
 日本の場合、その独裁政権をどう選ぶのかが問題である。
なんの『正当性』もないのでは独裁も成り立たない。もちろん
天皇中心の独裁もあるが正当性はともかく、政治的高い識見
が担保されるかは疑問である。それならどうする?
 日本には公務員試験というものがある。ここで合格するの
は結構難しい。理系では東大大学院試験の下ぐらいの難し
さと言われている。筆者の経験でもその程度だと思う。そ
こでこの試験合格者、つまりキャリアが一定の期間政府の
仕事(国家公務員)して経験を積んだ中から首相を選ぶルー
ルをきめる。つまり『キャリア独裁』ということになる。
欧米の政治指導者は結果としてこれに近い形で選出されて
いる。
 国家公務員試験に合格し20年経過した段階で首相選考
の資格を持つ。この資格者の合議制で次期首相を選ぶ。こ
れでやっと欧米並みの人材登用に至る。政権を選ぶのに
AKB総選挙では世界に通らない。こんな、世界に通らない
政権選びでも許されたのは、日本国は、実は独立国ではな
く、アメリカ属国だったからだ。属国、つまり『準州』だ
ったのだ。
 しかしいまやトランプ大統領候補の出現によって、あり
がたいことに、この単純バカののおかげで、やっとアメリ
カの準州を返上する時が来た。したがってその時、政権選
びもAKB総選挙は許されなくなっているのだ。(つづく)
 

--

バンクーバーの『サンエンスカフェ』始末記i

先週の土曜日、バンクーバーサエンスカフェ第2回
が開催されました。今回の主なテーマは「宇宙を語る」
でした。私からお話したのは、宇宙は最初火の玉から
大膨張起こしたこと、つまりインフレーション宇宙論
でした。この宇宙の始まりのモデルはいまやだれも否
定も反論も出来ない真理となっていることを強調しま
した。 この時の火の玉の光の名残が発見されているの
です。これが「宇宙背景放射」というものです。また
その後宇宙は大膨張を続けるのです。この膨張の証拠
もたくさん観測されています。
このような私の話しに関して、参加者の皆さまから
たくさんんの質問が出されました。
さてこの会が終わったつぎの日、参加者の皆さまは
ご不満だったのではないかと思い、言い訳のメールを
差し上げました。
    (私からの言い訳メール)
皆さま
サイエンスカフェにご参加いただきありがとうござい
ました。宇宙を語るといいながら、実際には、宇宙始
まってたった0・000001秒後までしかお話していない
のです。これから原子が作られ、宇宙は晴れ上がり、
やがて星が誕生します。その過程でブラックホール、
子星、パルサーなどが作られて行きます。つまり実
際には、私は、宇宙の長い140億年の歴史のほとん
どを、まだ何も語っていないのです。「宇宙を語
る」とは片腹痛いわけです。
時間がなかったこともありますが、矢野さんが「ま
すます難しくなる」と叫んだので、先の話を止めるこ
とにしたわけです。また、機会があれば来年の夏にお
はなし致します。繰り返しますが、私の話は、宇宙を語る」
と言いながら、宇宙140億年の歴史のうち、たった1秒のこ
とも語っていないのです。
お詫びがてら、お断りしておきます。

大槻義彦
このメールに対してKさんから以下のようなメールをいただ
きました。
     (以下引用)
先生の出席者に対するメール受け取りました。
私なりに先生のお話を要約すれば,19世紀までは宇宙は過去
から未来まで永遠不滅、定常且つ静的な物と考えられてい
たが、それが21世紀の今日では宇宙は動的なものである事
が物理理論と多くの観測結果から正しい宇宙に対する認識
である。具体的には宇宙が137億年前に小さな点として生
まれインフレーションと呼ばれる急激な膨張を経て、今日
も尚加速度的に膨張している。この先宇宙がどうなるかは
宇宙の大部分を占める暗黒エネルギーと暗黒物質の解明を
待たなければ判らない。

以下は私の感想です。1時間足らずで宇宙の全てを語るな
どおよそ不可能です。もし無理にやろうとすればそれこそ
聞かされた方は後で何も記憶に残らないのではないでしょ
うか。専門家以外の一般人が宇宙について最低限知ってお
くべき事は上記の動的宇宙である事に尽きるのではないで
しょう。星や銀河の誕生から終焉まで、ブラックホールの
実態、宇宙の境界や平坦問題等それこそ宇宙に関して興味
のある問題は山ほどありどれ一つ取り上げても短時間で話
をするのは大変です。話を宇宙の誕生と未来に絞られたこ
とで却って思考の分散が防げたと思います。確かに矢野さ
んのボヤキがあり、先生の当初意図していたものとは違っ
たかしれませんが結果オーライだったと思います。





国立科学博物館のくだらない『研究』?

実にくだらない『研究プロジェクト』がなされた。以下
朝日新聞7月17日から引用。
    (以下引用)
  国立科学博物館などのチームによる、約3万年前に人
類が沖縄に渡ってきた航海の再現実験で17日早朝、沖縄
県与那国島から草舟2隻が出航した。乗り込んだのは与那
国島と、到着地の西表島に住む人たちを中心にしたメンバー。
30時間以上かけて約75キロ先の西表島を目指す。
(引用終わり)
 実にばかげたプロジェクトではないか。科学博物館の予
算を使ったのならこれは税金の無駄使いで返還すべきだ。
縄文時代、またはそれ以前、たかが75キロの島々の間を
移住したことなど常識ではないか。
 サイパン島、グアム島、さらにハワイ島などに移住が繰
り返された。このことはアメリカの研究者による遺伝子解
析で明らかである。グアムとサイパンでは200キロも離
れているのだ。たかが75キロ離れた与那国島と西表島は
何らかの舟を使って移動したことなど明白だ。
 それともそれが『草舟』だったことの証明をしようとい
うのか。それが材木を使ったいかだではどうしていけない
のか。草舟であろうといかだであろうと、なんらかの舟の
類を使ったにちがいない。それが草舟であったことがどう
してそんなに重要なのか。
 国の予算を使った研究ならば上のような疑問に答えてほ
しい。もちろんこれが地元の人たちの趣味のお遊びなら何
も問題にすることもないし、むしろともに漕ぎ出したいく
らいだ。国立科学博物館という国の機関が関与しているの
で見逃せないわけだ。
--

論文投稿料の悪徳商法を利用している学者?

コメント投稿より。

10年位前ですが,あるヨーロッパの出版社からメールがきました。
「あなたは,優れた論文をたくさん出しておられる。ついては,今までの研究成果をまとめて本を出版することをおすすめしたい。私たちは,そのための充分な支援をしたい。」と始まり,色々な勧誘の記述がありました。
しかし,よく読むと,何の事はない,出版費用としてかなりの額を自己負担させるものでした。 よって,私は,直ちにそのメールを削除しました。

はるか昔(私の学生時代)は,日本でも,投稿論文について掲載料を求める学会論文誌が多くありましたが,現在はどうでしょうか。
私は,大学院生の時に,恩師から「論文は,英語で作成して国際誌に投稿するべきだ。日本語での論文は後で(業績評価の時に)損をする。」と度々言われて以来,今までに,日本語で論文を作成したことはありません。 そして,アメリカやイギリスで出版される学会誌に投稿した時に,掲載料を要求されたことはありません(論文の別刷りは,もちろん,自費で購入しました)。 

現在では,International Journal によっては,別刷りさえも,PDFファイルとして無料で著者に提供されます(ただし,そのPDFファイルの閲覧には,指定されたパスワードがあり,また,閲覧数に制限があります)。

ともかく,高額の掲載料を公費で支払い,安直な査読過程(それさえも,あるかどうか不明ですが)により ”論文” を出版してもらい,人事における業績査定の足しにしたい,などというのは,研究者として情けないですね。
 
それがまかり通る組織(大学など)では,結局,周囲の人達自身も,多少はその道を通ってきた(その手段を使ってきた)のではないでしょうか。 
組織(大学)における ”ムラ社会” は,そのようにして形成されてきたのでしょう。

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プロフィール

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大槻義彦プロフィール
早稲田大学名誉教授 理学博士(東大)
東大大学院数物研究科卒、東京大学助教、講師を経て、早稲田大学理工学部教授。
この間、ストラスブール大学客員准教授、ミュンヒェン大学客員教授、名古屋大学客員教授、日本物理学会理事、日本学術会議委員、などを歴任。
専門の学術論文162編、著書、訳書、編書146冊。
近著『大槻教授の最終抗議』(集英社)、『子供は理系にせよ』(NHK出版)など。
物理科学雑誌『パリティ』(丸善)編集長。
『たけしのTVタックル』などテレビ、ラジオ、講演多数。

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